ブダペスト −聖イシュトヴァーン大聖堂− (5月5日)
バスを降りて路地を少し歩くと、次の目的地・聖イシュトヴァーン大聖堂
が見えてきました。
建物自体も大きかったけど、聖堂の中も広くて天井も高い。
美しい彫刻や壁画、ステンドグラスで埋めつくされてました。
これだけの規模のものを見るのは初めてだし、その迫力に圧倒されます。
(天井を見上げるとこんなカンジ)
現在のハンガリーはヨーロッパ唯一のアジア系国家。
主要な民族であるマジャール人は元々アジア系の遊牧民でした。
名前も日本や中国と同じように「姓・名」の順で表記します。
今の中央アジア西部あたりにいたマジャール人は、9世紀頃この土地で
定住生活を始め、11世紀にはハンガリー王国を建国しました。
ここに祭られているのは、その初代国王・イシュトヴァーン1世です。
(彼を祭る祭壇です)
東から来た異民族がヨーロッパ世界に受け入れられるためには、
キリスト教への改宗は不可欠でした。
子どもの頃にキリスト教の洗礼を受けたイシュトヴァーン1世は、王位に就くと
国内のキリスト教化に積極的に取り組みました。
その一環として彼がイタリアから招き、僕らがさっき登った丘の名前にもなった
修道士・ゲッレールトは、布教を進めるなか、反対派により樽に詰められ、そのまま
ドナウ川に投げ込まれて殺されてしまいました。
そんなことがありながらもキリスト教はハンガリーに定着していきます。
イシュトヴァーン1世は、死後その功績によりカトリック教会から「聖人」として
認められました。
祭壇の裏にイシュトヴァーン1世の右手のミイラ(とされる)ものがあるらしいんですが、
残念ながらお目にかかれず。
今回はここまで。
次は、ドナウ川を渡ってもう1回ブダ側に行きます。